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年金は何年貰ったら元が取れるの

主として老齢年金について

年金は何年貰ったら元が取れるの?令和3年ベース)

1.老齢基礎年金の支払い保険料の回収期間

 平成29年8月以降日本の老齢年金は、欧米の主要な年金制度に倣い年金への加入期間が10年以上で受給権が発生します。それ以前は25年間の加入要件を必要としました。

 下記の通り、年金加入のメリットを得るには、この10年要件を満たすことを条件として、年金への加入期間の長短に係らず年金を10年以上受給することが必要です。年金10年受給で支払った保険料がちょうど回収され、20年受給で支払った保険料の230年受給で支払った保険料の3倍回収されます

 但し、厚労省が発表した簡易生命表によると、令和1年度の日本女性の平均寿命は87.5歳、男性は81.4歳、男女単純平均で84.4歳となっております。従って、男女共に65歳から受給を開始して85歳までの20年間受給する可能性は高いと言えますが、95歳までの30年間受給できる方は多くは無いと言えます。

 更に健康寿命という言葉もございます。いくら年金をたくさん受給しても、健康で日常生活をエンジョイできなければ、お金の価値もあまり生きてきません。従って、男女共に85歳までの20年間の受給を念頭に入れて、老後の生活設計を立てる必要があるように思います。その上でもし、健康で20年以上受給できれば望外の幸せと言えるかと思います。

 下記の試算は、老齢基礎年金についての計算ですが、現在の種々の運用利回りに比較してかなり有利な運用であることが理解できると思います。どうしてこのように有利かというと、被保険者の支払う保険料と同額の保険料が国から「国庫負担金」として当該年金制度に給付されているからです。

①年金受給額、②支払った保険料額、③ ①と②の差異、④ ①/②…回転率
※下記期間は、年金に加入して保険料を納付した期間を意味します

1)年金受給期間:10年間(65歳から75歳まで)                 (単位:千円)

期間

        10

20年 

30

40

780.9X1/4X10

1,952

780.9X2/4X10

3,904

780.9X3/4X10

5,856

780.9X4/4X10

7,809

16.61X12X10

1,993

16.61X12X20

3,986

16.61Ⅹ12X30

5,979

16.61X12X40

7,972

 

-41

 

-82

 

-123

 

-163

回転率①/

1

 

1

 

1

 

1

()年金への加入期間の長短に係らず、年金受給期間が10では年金受給額が支払った
  険料とほぼ同額で、メリットはありません 

 2)年金受給期間:20年間(65歳から85歳まで)               (単位:千円)

期間

10

20

30

40

780.9X1/4X20

3,905

780.9X2/4X20

7,810

780.9x3/4X20

11,714

780.9X4/4X20

15,620

16.61X12X10

1,993

16.61X12X20

3,986

16.61Ⅹ12X30

5,979

16.61X12X40

7,972

 

1,912

 

3,824

 

5,735

 

7,648

回転率①/

2

 

2

 

2

 

2

()年金への加入期間の長短に係らず、年金受給期間が20では年金受給額が支払った保
  険料
のほぼ2倍となり大きなメリットが出ます 

 3)年金受給期間:30年間(65歳から95歳まで)               (単位:千円)

期間

10

20

30

40

780.9x1/4X30

5,857

780.9X2/4X30

11,714

780.9X3/4X30

17,571

780.9X4/4X30

23,428

16.61X12X10

1,993

16.61x12X20

3,986

16.61X12X30

5,979

16.61X12X40

7,972

 

3,864

 

7,728

 

11,592

 

15,456

回転率①/

3

 

3

 

3

 

3

(注)年金への加入期間の長短に係らず、年金受給期間が30では年金受給額が支払った保
  険料のほぼ3倍となり大きなメリットが出ます。但し、平均寿命をはるかに超えてお
  り、現実的ではありません

2.老齢厚生年金の支払保険料の回収期間

 厚生年金制度の場合には、国民年金のような「国庫負担」は行われておりませんが、代わりに被保険者が支払う保険料と同額の保険料を事業主が負担しております。厚生年金制度は、国民年金制度をベースとした2階建、場合によっては3階建ての年金制度となっているため、老齢厚生年金に関していえば国民年金だけに加入している方の概ね2~3倍の年金が支給されております。

 特に厚生年金の被保険者期間を20年以上有する既婚者には、年間約39万円の配偶者加給年金額が加算されるため、この倍率はより高くなります。障害厚生年金や遺族厚生年金についても、老齢厚生年金額をベースにした計算が行われますので、受給額には同様の増額が反映されます。

(下記の計算結果の要約)
CASE1(標準報酬月額が20万円)の場合
 40年間に亘って
支払った保険料は6.7年でで回収されて、それ以上もらい続ければ、どんどんメリットが発生します。

CASE2(標準報酬月額が40万円)の場合
40年間に亘って支払った保険料の回収には、概ね老齢基礎年金同様9.6年要し、それ以上もらい続ければ年金に加入するメリットが出てきます。

 標準報酬月額が45万円以上になると、回収期間は10年を若干超える計算になります。但し、下記支払保険料の回収年数は、被保険者負担の保険料だけで計算しておりますので、事業主負担分も加味すると、支払保険料の回収期間は下記の年数の倍となります。

 標準報酬月額20万円の場合の回収年数が6.7年であるのに対して、同月額40万円の場合が9.6年と長くなっています。これは年金受給額の内、厚生年金部分は標準報酬月額に比例して計算されますが、老齢基礎年金満額はCASE1とCASE2共に同額の780,900円となっているために、年金受給総額が標準報酬月額の伸びに比例していない為です。

(計算前提)
①支払保険料及び年金受給額は、令和3年度の数字をベースとして計算
②国民年金には20歳から60歳に達するまで40年間加入して満額の年金受給を前提

③老齢厚生年金も年金制度に40年間加入したとして計算
④給付乗率は、平成15年4月1日以降の5.481/1,000だけを使用 

 

 

CASE 1・・・報酬月額20万円

CASE 2・・・報酬月額40万円

保険料額

20X18.3/2X480

8,784,000

40X18.3/2X480

17,568,000

年金受給額

 

 

 

 

 

イ基礎年金

780,900X480/480

780,900

780,900X480/480

780,900

 

ロ厚生年金

20X5.481/1,000X480

526,176

40X5.481/1,000X480

1,052,352

 

 

1,307,076

 

1,833,252

回収年数

① ÷ ②

6.7

 

9.6

3.60歳から65歳まで任意加入した場合の採算計算

 20歳から60歳まで40年間の国民年金への加入期間に5年間だけ未納期間がある人が、60歳から65歳まで5年間任意加入して40年間加入の満額の年金を受給できるようにする場合(令和3年現在の保険料、年金額で計算)。尚、任意加入可能者は国民年金第1号被保険者のみで、第2号及び第3号被保険者は任意加入できません。但し、第3号被保険者は、配偶者である夫が定年退職等で第2号被保険者資格を喪失すれば第1号被保険者となり、任意加入可能となる。

(計算前提)
1)5
年間の任意加入期間の保険料納付額・・・16,610/X12X5年間=996,600
2)年金受給額の増加(年金を20年間受給するとした場合)
35年間納付して65歳から20年間老齢基礎年金を受給する場合
 ・・・780,900X35/40X20年間=13,666千円
5年間任意加入して、65歳から満額の年金を受給する場合
 ・・・780,900X40/40X20年間=15,618千円
年金受給額の増加・・・15,618千円-13,666千円=1,952千円(20年間の合計)
年金増加額を納付保険料で割った比率(1,952千円÷996.6千円≒2
※年金への加入期間の長短に係らず、20年間受給すれば支払った保険料のほぼ2倍の年金が受 給可能となる。10年ではトントン、30年では3倍受給可能(上記1の計算結果と同じ) 

3)同上の条件で20年間受給した場合のまとめ                       (単位:千円)

年金加入期間

35年間

40年間

差異

年金増加額

780.9X35/40X20

13,666

780.9X40/40X20年

15,618

1,952

保険料増加額

 

16.61X12X5

997

997

/

 

 

 

 

2

 20年間受給できれば、5年間の任意加入期間の納付保険料増加額の約2倍の年金を受給できます。因みに受給期間10年では、保険料納付額の増加と年金増加額が同じ(収支トントン)、受給期間30年では納付保険料増加額の3倍の年金を受給できます。即ち、上記1の総額の計算と同じ結果となります。何れにしても、採算計算的には10年以上年金を受給し続ける事が必要です。10年以上年金を受給できれば、どんどん年金に加入したメリットが発生します。少しでも長生きして、年金に加入したメリットを享受するようにしましょう。

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